ボトックス注射は 痛いか

ボトックス注射は痛い。痛くない。 (個人差があります)

注射の痛み の 本質

ボトックス注射の痛みは、注射針を刺すときの痛みである、と考えられています。薬液は、浸透圧、pHともに痛みを生じるものではなく、針を皮膚に刺す操作が痛い、と医学的に考えられています。

もっとも 細い針 を 用いる

ツベルクリン注射に用いる針よりもずっと細い、30G(ゲ-ジ)の注射針を用いてきました。最近、さらに一番細い32Gの注射針が販売され、この製品は、驚くほど痛くなく、また出血を起こす頻度がきわめて低く、いまでは32Gのみを使用しています。医師によっては、細すぎて使いにくい、と30Gを推奨する方がいますが、技術で、上手に使うことができると私は考えて使っています。痛みは個人差がかなり大きく、それほど痛みを感じない方がいる一方、すごく痛いと訴える方がいます。32Gに代えてから、痛みについてお伺いすると、みなさま、痛みが減った、刺したことが分からない部位もある、と言われますので、これが正解だと考えます。

経験したエビデンスから検討した結果、痛みを少なくするには、切れ味のよい針を用いる。(一流メ-カ-品を用いる。)途中で針を新品に取り換える。針を力強く刺すのではなく、丁寧に柔らかく針を進める。局所麻酔薬を皮膚に塗る。という方法があります。手間をかけて工夫しただけの効果は確かにあり、喜ばれます。

まぶた を 氷で冷やすのは どうか

寒さでかじかむと、感覚が鈍くなります。この原理を利用して、まぶたに氷を当てて冷却する方法を採用しているところもあります。実際に経験した方々の声としては、冷たさを通り越して、痛くなる。眼球まで冷える、と嬉しくはないようです。

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