顔面痙攣 とは

顔面痙攣 (片側顔面痙攣) とは

椅子に座って、膝の上に片方の脚を載せ、脚をぶらぶらさせたのち、膝(膝のお皿)をポンッと叩くと、脚がビンッと撥ね上がります。これは、膝蓋腱反射と呼ばれる現象です。叩いたことにより、神経に電気が発生し、脊髄を経由して、大腿四頭筋を収縮させます。自分では、脚を動かすつもりがなくても、叩くと脚が動いてしまいます。

顔面痙攣は、神経路としては、これと異なるのですが、頭蓋内において、顔面神経に細い血管(動脈である場合が多い)が当たって、顔面神経を叩くことにより顔面神経に電気が発生し、顔面の筋肉が収縮します。詳しいメカニズムとしては、神経の束の一部が叩かれることにより、電気が拡がって発生する。脳幹(橋)から顔面神経が出てくる部位において、神経の被覆が不十分で、叩かれると電気を発生しやすい。顔面神経を叩かれ続けることにより、脳幹にある顔面神経の核が電気を発生しやすい状態になる。という有力な複数の学説があります。いずれにしても、手術で、顔面神経と叩いている細い血管を引き離すことにより、顔面痙攣は消失します。

顔の表情は、生活をする上で、仕事をして生活費を稼ぐ、という点でも、きわめて社会的に重要な意味を持っています。その顔面が、本人の意思とは関係なしにピクンピクンと動いてしまうのですから、大変に困ります。

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